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部員に思う  

徳島 文勝

柔道は嘉納師範が柔術諸流を学ばれて、諸流派を比較研究され、それぞれの良さを取り入れ、明治15年、新しい時代にふさわしい技術と理論を組み立て、勝負の術の修錬を目的とした武術のみでなく、体育や精神修養を目的とした「術から道」へと考案され、今日の世界的な柔道に普及発展したものである。

甲南大学柔道部においても、後藤先生は、柔道の生みの親である嘉納先生にご指導を仰がれており、そのご教示のもと植村先生、山崎先生へと受け継がれている、伝統ある柔道部であります。

 部員の皆さんは、柔道の根本原理であり、柔道の修行と徳育を表現した「精力善用・自他共栄」を銘記し、目的達成のため、激しい稽古に耐えていることと思いますが、その心境を表した詩をご紹介致します。

もう一息         武者小路実篤

もう一息   もう一息

もう一息というところでくたばっては

何事もものにならない

もう一息

それにうちかってもう一息

それに打ち克ってもう一息

もう一息   もうだめだ

それをもう一息

勝利は大変だ  だがもう一息

私はこの詩から勝利の厳しさと、努力の重要性を痛感しています。

皆さんも、努力して勝ったとき、練習にも弾みがつき充実感を経験されたと思います。また反対に敗れたとしても、相手より練習が少ない等、反省してなお一層の努力が修行であり、勝利の道だと思います。

最近、他から「甲南大学の柔道部は強くなった」と云う言葉をよく聞きますが、近年の県内の学生大会等では圧倒的な強さを発揮しており、それは、県内の他の大学より練習量やその他の面での努力の結果だと思います。しかし.関西上位校や全日本学生大会の出場校と比較すれば、ここで満足することなく、努力が必要になってくる。

柔道は個人格闘技であるゆえに個々の資質が問題となるが、練習は、道場の稽古のみでなく自己の時間をいかに使うかが大きな要因をも占めており、自主トレ、出稽古等、積極的な取り組み姿勢で一生懸命にやって、工夫努力することが強くなる方法であり大切である。

最近の柔道は、体重別試合が多くなり、同体格の者の試合が多いが、柔道の言葉に「柔よく剛を制す」というように、小さな者が、大きな者を倒すことが柔道の醍醐味である。そのためには、理合を良く理解し、運足、体捌きを研究して、それぞれに合った正しい柔道を行なうことが、面白さをも増し、強いては護身の術ともなり、怪我の防止になる。

要は、何事も継続することが大切であり「継続はカ」と自信を持って行なうことが、自己の力の養成につながります。また、最後まで資質等の違いで勝てない相手でも、柔道を愛する心、礼儀作法では負けないという信念を持ち、自分の役割を果たせる社会人になって欲しいのです。

 最後になりましたが、今後、甲南大学柔道部の益々のご活躍を祈念いたします。

 

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